1 |
席は主人の指図に素直にしたがうべし。遠慮は見苦し。 |
2 |
酔わぬは礼を欠く。その酔い様に品格の上下あり。 |
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酔って悪しき態は、怒、長、淫、なり。 |
3 |
主賓は酌を待つべし。みだりに席を離れるは混乱の因なり。 |
4 |
芸妓へ礼を欠くべからず。 |
5 |
主人は特定の客のみと親しくするべからず。いわんや芸妓においておや |
6 |
酌をするに正面より相対して行うべし。側に並びて行うは、特別の関係を見せ、座の白ける因なり。 |
7 |
主賓を一人に占めるはつつしむべし。また、絶え間なく酌責めするは馳走等の間を与えず失礼なり。 |
8 |
盃をとらすは目上。目下が空盃を持ちまわるは無礼なり。 |
9 |
主賓去るまで退席するべからず。 |
10 |
酒席での約束事は酔醒めるとともに消えると心得おくことこそ肝要なり |