須田幸英税理士事務所 事務所通信 平成26年6月号掲載
松下幸之助 商いの心

  今回は、「松下幸之助 商いの心」の中から2つを紹介します。
  まず、「サービス」については次のように述べておられます。

 私ども子供の時分に、よく親方から教えられたのは、商売人というものは『損して得とれ』ということです
 『損して得とれ』というのは何かといいますと、今日のサービスであると思うんであります。そのサービスを適切にやっていくかいかんによって、非常に満足されるかどうかが決まる。満足されることによって、非常に松下を支持してくださるということに結びつき、繁栄するか繁栄しないかということに、結びつくと思うのであります。松下電器のすべての人は、サービス精神にこと欠いてはならない。それは、友人に対するサービスであるし、会社に対するサービスであるし、顧客に対するサービスであるし、社会に対するサービスである。いっさいがサービスから始まると考えていいと思う。

 商売にはサービスがつきものである。サービスをともなわぬ商売はもはや商売ではない。しかし、これを仕方なしにやっているとしたら、これほど疲れることはない。こちらが疲れるだけでなく、お客様にも「仕方なさ」が自然に通ってしまう。サービスは相手を喜ばせるものであり、こちらにもまた、喜びが生まれてこなければならない。そうした喜び喜ばれる姿の中にこそ真のサービスがある。

 また、「利益観」においては次のように述べておられます。

 商売というものは、真剣勝負なんだから、得するときもあれば、損するときもある、というようなことは許されない。それはなぜかというと、真剣勝負で勝つときもあれば、負けるときもあるということと、一緒やと思うんですね。
 勝つときはいいけど、負けたときは首ない時や、それと一緒やと思うんです。そういうように考えるとですね、商売というものは絶対損しないもんである。
 商売はすればするほど儲かる。損は、絶対にありえない。これが商売の常道である。


 「サービス」と「利益観」は一見、矛盾したもののように思われますが、これを両立させることが大切であると感じました
    
                所長 須田幸英
 事務所通信6月号掲載
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